【タイ】パタヤで旅行者向け隔離期間緩和の計画(提案予定)
大規模なワクチン接種がやっと始まったと思ったら、ワクチン不足で一時停止したりと、何かとワクチン対策がうまくいっていないように見えるタイ。新規感染者や死亡者数もなかなか落ち着きを見せません。
とはいえ、観光業が主要産業の一つであり、自国民へのワクチン接種を進め、隔離期間の撤廃や短縮を含めた外国人旅行者が訪問しやすい環境整備が急務となっています。来月7月からは、主要観光地であるプーケット島を対象に、実験的に隔離期間なしでの入国受け入れを計画しています(プーケットからは出られないっぽいですが)。
もう一つの有名な観光地であるパタヤから、プーケットと同じような仕組みを8月から始めさせてくれとの要望が出そうだという記事を読んでいきます。
チョンブリ県って?
バンコクから見て東南方向に位置する県で、観光で有名なパタヤがあるほか、実はタイで最大のコンテナ港であるレムチャバン港があったり、日系も多数進出する大きな工業団地があったりと工業的にも重要な役割を担う県です。
日系企業の進出の多さを示すのが、チョンブリ県内にあるシラチャ(シーラチャー)という都市。こんなところで?と思う場所なのですが、大きな日本人コミュニティーが形成されています。バンコクもそうなのですが、なぜか日本人ばかりが住んでいるサービスアパートメントが複数存在したり、日本人向けの商売も多数。観光で行く場所ではないと思っていますが、現地を訪れた際には驚きました。
チョンブリ県の計画する”Pattaya Move On"とは?
県内でも、有名観光地パタヤのあるバーンラムン郡と、空港やビーチを有するサッタヒープ郡に限って、ワクチン接種の完了している外国人旅行者についてはホテル隔離期間を3日間とし、その後は自由に行動できるようにしようというもののようです。
(上記の2つの郡からは14日間経過しないと出られない)
県境ですらない、陸続きの郡境レベルで移動制限とか実効性あるのかなとか(素人目には、この辺がプーケット島とは大きく違うように見える)、ダイレクトフライトのないエリアからどうやって入るのかなとか、色々思うところはありますが、どうなんでしょう。死活問題で、一刻も早く外国人観光客を招きたいのは痛いほど理解できますが。
国としては10月に、他の主要エリアと合わせて緩和措置を導入する計画のようです。この場合はバンコクも入る予定なので、ダイレクトフライトがない問題だとかは色々解消されそうで、やっぱりその方が実効性ありそうな気がします。
不動産から見るチョンブリ県
パタヤやシラチャは一時、不動産投資ブームがあって、僕も2014年頃に仕事で訪れました(既に過熱気味だと感じたので、投資自体は深く検討しませんでしたが)。
パタヤは、当時はロシア人マーケットとして認識していました。寒い冬を避けて長期滞在するロシア及び周辺国の方が多く、不動産投資にも積極的な様子が印象に残っています。その後、中国人投資家の流入が増えて主流の投資家が入れ替わったと聞いていますが。。。
シラチャは上述のとおり、日系駐在員をターゲットにしたような分譲コンドミニアムなどが盛んに開発されていました。が、いかんせん市場の規模は小さいので、あっという間に供給過剰に陥った印象です。日本人学校の傍に、日系による大きなタウンシップ開発もありました。
少し前に報道されていましたが、日本のレオパレス21が、シラチャで運営していたサービスアパートメントを売却したようです。レオパレス21は日本国内で大きな問題に直面していますので、それ自体は市場の動向を図るには適切ではない取引ですが、結構損したみたい。
レオパレス21、タイ東部シラチャーのサービスアパート売却 | newsclip (ニュース、経済、企業のニュース)
しばらく訪問していないので、入国制限が緩和されたら行ってみたいとは思いますが、最近はパタヤの中国系不動産仲介業者も、バンコクの物件販売に進出してきていると聞いていますし、投資熱としてはやや下火になっているのかなと推察しています。
記事によると、パタヤのホテルは約1,000軒ほどあるそうですが、このCOVID-19により現在営業しているのは100軒ほどとか。運営とか考えると個人投資家には手が出ない感じもしますが、ホテルの売却物件も出ていそうですね。