知磨き倶楽部

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【プロセカ】イベントストーリー「走れ!体育祭!~実行委員は大忙し~」(第6話)

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過去にプロセカで行われたイベントストーリを書き起こします。

今回は第6話。

体育祭も佳境を迎え、最後の競技学年対抗リレーが始まります。

ここまでのストーリーはこちらから。

第1話

第2話

第3話

第4話

第5話

 

 

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生徒達が体育祭を楽しんでいる様子がうかがえる中、それを支える体育祭実行委員の仕事は忙しい。遥はフル回転。

「あ、棒取りの得点だけど、点が変わるから気をつけてね」

「うん、わかった!」

「遥ちゃーん! さっきまであったパンがないよ~!」

「パン食い競争のパン? それなら職員室の冷蔵庫で保管してもらってるみたいだよ」

「よかった~! ありがとう! 取ってくるね!」

 

「・・・・・・ふぅ。一段落ついたかな」

(もうすぐ最後の学年対抗リレーだし、このまま何ごともなく終われそう)

おおかたの競技が終わり、遥もほっと一息ついたとき、クラスメイトの声が聞こえた。

「いったた・・・・・・」

「ねえ、大丈夫? 足、腫れてるよ。すぐ保健室行こう!」

ケガをしたらしいクラスメイトを心配する咲希。

「でも、次のリレーに出ないといけないのに・・・・・・」

「どうしたの?」

「あ、桐谷さん! 実は――」

 

同じくケガをしたクラスメイトを心配していた一歌から事情を聞いた遥。

「そっか、さっきの徒競走で足を・・・・・・。結構腫れてるし、保健室でみてもらったほうがいいね」

「でも私、次の学年対抗リレーに出ないといけないのに・・・・・・。このままじゃ、みんなに迷惑かけちゃう・・・・・・」

「・・・・・・残念だけど、悪化しないように保健室に行ったほうがいいと思う」

「でも・・・・・・っ!」

「大丈夫。代わりに、私が走るよ」

「あ・・・・・・そっか。リレーの補欠選手、桐谷さんだったっけ」

「うん。今から本部に選手の交代を伝えてくるから、天馬さん達は、保健室に付き添いお願いできる?」

「もちろん!」

「桐谷さん・・・・・・。ごめんね、実行委員で忙しいのに・・・・・・」

「ううん、気にしないで。頑張って走ってくるね」

「アタシ達も応援してるね、はるかちゃん!」

「うん、必ず勝ってくる」

 

ケガをした選手の代わりに学年対抗リレーに出ることになった遥。一度決めたら何でも真剣に取り組む遥は、バトンの受け渡しなどの練習について考え出す。

(本部に選手の交代は伝えたし、これで大丈夫。あとは念のため、バトンの受け渡しができたらいいんだけど・・・・・・)

「遥ちゃーん! 聞いたよ! このあとの学年対抗リレー出るんでしょ?」

「うん。クラスの子がケガしちゃって・・・・・・。補欠登録してた私が、代わりに出ることにしたの」

「ええ!? ケガ大丈夫? 泣いちゃってなかった?」

「うん。他の子が保健室に連れて行ったよ。たぶん、軽い捻挫だと思う」

「そっかぁ、それならよかった~。じゃあ、今日は遥ちゃんが、あたしにバトンを渡してくれるんだね!」

「え・・・・・・鳳さんが私の次だったんだ。こんな偶然ってあるんだね。正直、リレーなんて小学生以来だから、ちゃんとバトンを渡せるか心配だけど・・・・・・」

「大丈夫だよ、遥ちゃん! あたし達、実行委員でずーっと一緒にやってきたでしょ? あれだけ一緒にがんばってきたんだもん! もうあたしと遥ちゃんは、最高のコンビになれてるっ! だから、バトンもばっちり渡せちゃうよ!」

「鳳さん・・・・・・」

「あ、リレーまで少し時間あるし、一緒にバトンの受け渡し練習しようよ! ケガしちゃった子も笑顔になれるように、絶対に優勝しようねっ!」

「・・・・・・そうだね、絶対に勝とう!」

偶然にも、えむもリレーの選手として遥の次に走ることがわかり、安心すると共に、ふたり一緒に気合が入った。

 

『それでは、本日最後の競技、学年対抗リレー、まもなく開始します』

アナウンスも入り、いよいよ体育祭の最後の競技、学年対抗リレーが始まる。応援に来ていたミクも気合が入る。

『あっ’、そろそろ始まる! えむちゃんを応援するぞ~!』

「まふゆ、リレーも頼んだよー! アンカー頑張ってね」

「うん、頑張るね」

「はるかちゃん、ファイトー!!」

「桐谷さん、頑張って!」

(絶対・・・・・・勝つ!)

一歌や咲希の応援を受けて、あらためて気合を入れる遥。

 

『位置について、よーい・・・・・・』

ついに号砲が鳴り渡り、学年対抗リレーが始まった。

『さあ、一斉にスタートしました! トップを走るのは3年生、そのあとに2年生、1年生が続きます』

(1年生は・・・・・・少し遅れてるけど、このままなら取り返せそう。3年生との距離も縮まってきたし、きっとこれなら――)

『さあ、ここで、2年生が追い上げます! 2年生、3年生を追い抜きました! やや遅れて1年生! これは接戦になりそうです!』

(・・・・・・やっぱり、そう簡単にはいかないか。だったら、私がここで、距離を離さないと!)

「桐谷さん、お願い!」

接戦のまま、いよいよ遥にバトンが渡った。

「任せて!」

『ここで1年生のバトンが渡りました! 走者は1年C組の桐谷選手です』

(ここで追い上げて、ちゃんと鳳さんにバトンを渡さないと・・・・・・!)

『第1コースを走る桐谷選手、速い! 3年生を抜いて、トップを走る2年生と並びました!』

「すごいすごい! はるかちゃんかっこいい~!」

「頑張って! 桐谷さん!」

追い上げる遥に、咲希と一歌の応援にも一段と熱が入る。

(・・・・・・みんな応援してくれてる。なら、私は・・・・・・その気持ちに応えたい!)

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「・・・・・・遥ちゃん!」

「鳳さん、お願い!」

「うん!」

「それじゃあ――勝ってくるね!!」

いよいよバトンは遥からえむに渡り、勝負の舞台はアンカーへ。

 

『桐谷選手、最下位からトップ争いに躍り出た! 2年生と僅差で、鳳選手にバトンを渡しました! さあ、ここからアンカー対決! 優勝はどの学年でしょうか!?』

 

「速い! もしかしたら陸上部より速いかも・・・・・・」

2年生のアンカー朝比奈まふゆの走りに驚きの声をあげる一歌。

「でも、えむちゃんも負けてない・・・・・・!」

1年生のアンカー、同じクラスの友達でもあるえむの応援に力が入る穂波。

 

『1年生の鳳選手と、2年生の朝比奈選手の、デッドヒートです!!』

「鳳さん・・・・・・!」

二人三脚ではコンビを組んだえむの快走に驚くまふゆ。

『フレー! フレー! えむちゃん! がんばれがんばれ、えーむちゃん! ゴーゴー! このままいっけー!!』

「絶対、負けないっ!!」

「・・・・・・!」

お互いに負けたくない勝負、えむとまふゆのデッドヒートはゴールまでもつれこむ。

 

『さあ、先にゴールするのは――』

 

==続く==

 

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