知磨き倶楽部

書評及び海外ニュースの紹介等を中心とした情報を発信します

【本の紹介】おっさんが嵌るライトノベル3作

10年以上前に書評ブログを書いていた時期がありますが、ブログ自体は止めてしまっても読書はずっと続けています。読んだ本の数を数えること自体にはあまり意味を見い出していませんが、大体年間で250冊から300冊程度の本は読んできています。

読書傾向は書評ブログとの関係からビジネス書寄りだったものが、最近は一般文芸の割合が増えてきています。中でも、齢四十を越えてから、ライトノベルに手を出す割合も増えています。

「この歳になってライトノベル?」と我ながら思わないでもないですが、結構おっさんでも嵌るライトノベルがあることに気がつきましたし、僕と同じように食わず嫌いで読まずにいる方がいるのは勿体無いと思ったので、いくつか紹介してみたいと思います。

※ こういうのは読んでいないのですが。 

 

本好きの下克上

 

まずは、2018年・2019年と2年連続で「このライトベルがすごい!」で1位となり、2020年・2021年でも2位の座をキープする、こちらの作品。おっさん的には、表紙の幼女に手を伸ばすことを躊躇ってしまいますが、そこを乗り越えていただきたい。

もともとウェブサイト「小説家になろう!」で執筆されていた作品が書籍化されたもので、ウェブではきちんと完結まで描かれているのも安心材料。書籍化が進み、コミック化・アニメ化も進んでいますが、今でもウェブ版は無料で読むことができます。ただ、書籍になる際にきちんと加筆修正されており、短編形式で描かれるエピローグなども含め、書籍で読む価値は高いです。ラノベお約束的なピンク系の話や表現がないところも、読んでいて安心感あります。

 

目に余るほどの本好きな女子大生・麗乃が地震によって自宅の蔵書が崩れ落ちてきて死んでしまい、異世界の平民の幼女・マインに転生します。が、この異世界には本がない!前世で一度は成人までし、本を読み漁ってきた知識と経験を基に、自らの欲望を満たすために本作りに邁進するわけですが、この幼女が極端な虚弱体質で、年齢並みのことすらまともにできないため、周りを巻き込まざるを得ず、、、と話は進んでいきます。

貴族社会と平民社会の大きな壁など、世界観は中世ヨーロッパを思わせるしっかりした設定なのですが、ここに「魔力」というファンタジー要素が適度に加わります。この魔力が万能感ないところが、また具合がよく、前世の知識も大きな武器に。前世の知識と経験を持ったマインは無双感ありますが、できないことも数多く、設定のバランス感が絶妙です。

 

2021年6月21日現在、外伝というスピンアウト形式を除いて、26巻まで刊行されています。我慢しきれずにウェブで最後まで読んでしまっていますが、最新刊を待ち望んでいます(次巻は2021年8月刊行予定)。老若男女に自信を持って紹介したい作品です。

りゅうおうのおしごと!

 

こちらの作品は、先の「本好きの下克上」以上に表紙の絵柄で手に取るのを躊躇する作品。冒頭の表現も強烈にラノベ的で、当時小学校低学年だった息子と共有しているKindleに入れておくのをためらうほどw

将棋を題材にした作品ですが、藤井聡太王位・棋聖(2021年6月21日時点)がプロデビューする前に、まるで藤井先生の出現を予言したかのような主人公の設定で書かれ始めた作品で、その後将棋ペンクラブ大賞も受賞しています。

 

主人公の九頭竜八一は、史上5人目の中学生棋士にして、史上最年少で将棋界の最高位にあたる「竜王」の座を獲得していますが、ネットでは「クズ竜王」としてアンチも多い(ここは藤井先生とは大きく違う!)。この男に憧れて将棋を始めた小学生女子・あいが、住み込みの内弟子としてやってきます。

いくらなんでも小学生女子が、いろいろと血気盛んなお年頃で一人暮らしの男の家に住み込みの内弟子なんてあり得ないだろうという設定ではあり、そこから広がるロリコンワールドやらハーレム状態やらで、いわゆるラノベ的な要素満載ですが、読みどころは八一自身に加え、八一の師匠、姉・妹弟子、あいと天衣の二人の愛弟子たちの繰り広げる盤上勝負の熱さです。

 

将棋が好きな方が楽しめるのは間違いないと思いますが、いっそこんな入り口から将棋に興味を持ってもいいかもしれないです。現在14巻まで刊行されており、15巻は2021年9月に刊行予定(まだKindleでは予定が出ていないのですが)。これも、毎回発売日に購入しては睡眠時間を犠牲にして読んでしまうシリーズです。

オーバーロード

 

幼女を表紙にしている作品よりは遥かに手に取りやすい表紙ながら、厨二病をこじたせたかのようで、それはそれでおっさんには壁を感じる作品ですが、2017年の「このライトノベルがすごい!」で1位を獲得しています。こちらも、もともとはウェブ小説として公表されていたものが書籍化されたものになります。

MMORPGを題材にした、一種の異世界転生もの。僕自身がMMORPGウルティマ・オンライン」にドはまりしていた時期が何年かあり、心血注いだMMORPGのサービス終了という始まりの場面に、あっという間に囚われてしまいました。

 

冴えない社会人である鈴木悟が、心血注いできたMMORPGユグドラシルのサービス終了となる日。かつて、同じように心血注いできた仲間たちが最後にログインしてくれることを、ギルドの本拠地で待ち続ける。ほとんどの人はログインもしてこない中、最後の瞬間を静かに迎えたが、なぜか強制ログアウトもされず、意思のないはずのNPC達が意思を持って行動し始めて。。。

ゲームの中でも「最強」の一角にまで上り詰めていたギルドの財産をベースにしているため、とんでもない無双状態で展開していきます。ややバランス感を欠いたように感じさせられる面もありますので、この辺は少し好みの分かれるところかもしれません。

 

最新刊の14巻の刊行から少し日が経ちましたが、続きとなる15巻の刊行予定が未だ発表されていないのも気になるところ。14巻のあとがきによれば、あと3巻で完結だそうですが、残り3巻程度でどう伏線回収しつつ畳んでいくんだろうという、今後の展開に対する不安もないわけじゃないです。それでも、オンラインゲームで仲間たちと協力しながらプレイしてきた経験があるなら、きっと楽しめるはず。課金までしまくった経験やら、リアル生活(仕事)の事情で離れざるを得なくなった経験などがある方がなお良いので、社会人くらいにお勧めしたいですね。

漫画より小説

ここで紹介させていただいた作品は、どれもコミック化もされていますが、僕は敢えて小説版の方を推したい。漫画も好きでよく読みますが、どれもイラストが脳内イメージを膨らます手助けをしてくれて、漫画以上に小説の世界観を脳内で自由に展開できること間違いなしです。

 

ここでは、敢えて書籍で完結していない作品から選んでみましたが、番外編的にもうひとつ。

僕の大好物であるスポ根ものです。一応6巻まででセカンドシーズンが完結した状態ですが、新シーズンが出るのかどうか、いまいち分からない状態(一応、完結枠に位置づけていますが)。 出て欲しいんですけどね。