Pestech社がカンボジア市場に子会社を上場予定 - ニュース深読み - Pestech to list subsidiary on stock market
先日Tweetした東南アジア関連ニュースを一つだけ取り上げて、(僕の)英語の勉強も兼ねて日本語訳にした上で、背景や周辺事情などコメントします。
今回のニュースはKhmer Timesで読んだカンボジアに関するニュースです。
カンボジアで発行されてカンボジア国内のことを報道しているので、元のタイトルでは何も示されていませんが、カンボジア証券市場への上場計画のニュースです。
カンボジア証券市場の6銘柄目になるのかな。まだまだ黎明期。IPO株買っとこうかな。https://t.co/WBpUj33Y3T
— Taka (@taka_smec) 2017年12月27日
<記事全文日本語訳>
Pesteh社が株式市場に子会社を上場予定
クアラルンプール本社のPestech International Berhadは、子会社であるPestech Cambodia Ltd.社(PCL社)を、カンボジアにおける事業拡大用に20.3百万米ドルの資金調達を目指してカンボジア証券市場に上場させる予定だ。
Pestech社は、12月22日、上場目論見書をカンボジア証券取引委員会(SECC)とカンボジア証券取引所(CSX)に提出した。
PCL社のCSXのメイン市場への新規公開は、額面0.1米ドルの39百万株とする予定。これは増資後の払込済資本金額の39%に相当し、うち29百万株は新規発行株、10百万株は既存株主からの売り出しとなる。
一株当たり0.7米ドルという会社側の予定公開価格に基づくと、本公開による調達総額は20.3百万米ドルとなる。
PCL社はIPOによって調達した資金を、既存及び将来のプロジェクトのために使用する予定だ。
最終的な新規公開価格は、PCL社の取締役会及び主幹事会社であるRHB Indochina Securities Plc.社の決定と合意後、SECCの承認によることとなる。
<コメント>
カンボジア証券取引所は2011年に設立されましたが、2017年12月現在で上場銘柄は5社となっており、日々の取引量も多くなく(少ないと1銘柄で数株が成立しただけという日も)、控えめに言っても活況とは言い難い状況にあります。
ちなみに、本記事を執筆している2017年12月29日の取引総額は約64Million Rielなので約16,000米ドル程度。前日は一銘柄で大きく動いたようで、約170Million Realでしたが、それでも約42,500米ドルです。流通量自体が小さいということもありますが、それにしても、、という感じがします。
とはいえ、今後も継続的な経済発展が見込まれるカンボジアにおいて、企業側での直接調達の需要は高まってくるでしょうから、株式市場の動向(日々の動きではなく、市場自体の成長)には目を向けておきたいところ。
そんなところに、今回はマレーシアの上場会社であるPestech社(https://pestech-international.com/)がカンボジア子会社をカンボジアで上場させるという話が出てきました。
分野も違うし全く知らない会社でしたが、ウェブサイトで事業内容を見る限り、なるほど、今後のカンボジア経済の発展に伴って事業拡張余地が大きそうな会社ですね。
上場目論見書も見れるような段階ではないのですが、0.7米ドル程度のIPO価格なら貯金するつもりで買っておいてもいいかもしれません。
なお、カンボジア証券取引所に上場する銘柄のうち、IPO価格から大きく値を上げた銘柄は一つもありません。
そんなところでIPO株を拾ってどうにかなるのか・・・という話もありますが、それこそほったらかしでも気にならない程度の金額を入れておくことで、継続的に見ていくインセンティブはつきますし、今回は初めての海外上場企業を親会社に持つ会社の株になりますからね。トライはしてみたいところです。
※ 決して投資勧誘をしているものではありませんので、ご留意を。あくまで、僕がトライしようかなと思っているだけです。
ちなみに、訳中に「メイン市場」という言葉を使いましたが、カンボジア証券取引所には「グロース市場」という、日本でいうとマザーズみたいな市場も制度上はあります。ただ、上場されている銘柄が未だ一つもないんですよね。
Twitterでも書きましたが、まだまだ黎明期です。こういう時期から関わっておくと、お金が儲かるかどうかはともかく、色々なことが見えてくるようになって面白いと勝手に思っています。
■ 編集後記
カンボジアに関するニュースは、僕は基本的にはPhnom Penh Postという日刊英語紙から入手しています(今回はたまたまKhmer Timesという別の日刊英語紙から取りましたが)。
ただ、株価欄ってものがないようなんです。Khmer Timesはオンラインしか見ないので分かりませんが、少なくともPhnom Penh Postではオンラインだろうが紙媒体だろうが株価情報はありません。そういえばお天気欄もありません。なぜかプノンペン発着の飛行機の時刻表は毎日載ってます。
一応、Phnom Penh Postってそれなりにお金持ってて英語読める人が読んでいる、と聞いたのですが、それでも関心を捉えられるものではない、と現時点では思われているということでしょうか。