知磨き倶楽部

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天才は1%のひらめきと99%の努力 -子供と読書- Who Was Thomas Alva Edison? (Who Was?)

Who Was Thomas Alva Edison? (Who Was?)

思い返してみれば小学生の頃から読書自体は好きでしたが、ミステリーや冒険物などの娯楽小説が読書の中心でした。
とはいえ、学校の図書館に並んでいる「伝記シリーズ」もいくつかは読んだ記憶があります。大人になった今でこそ、そうした伝記を読むことの楽しさや大切さなどを感じることはできますが、当時の幼い僕にとっては、どこか勉強っぽい雰囲気があって、正直なところ、そこまで好きになれるものでもありませんでした。今でも読むことによって何かしらのものを得ようという下心があって読むわけですから、楽しむための読書として選んでいるかと言われれば。。

小学4年生になった我が息子にも、その傾向は顕著に現れています。本自体は好きなようですが、勝手に選ばせておくとまず娯楽系のものにしか手を出しません(ほんとに何も言わなければ漫画に手が伸びるので、漫画以外を読みなさい、という条件はつけないといけません)。息子の気持ちは痛いほどにわかるけれど、大人になり、親になると、どうしても「伝記」など何かを学べる本も読んで欲しいと思ってしまうものです。

じゃあ、どうするか。
「父ちゃんも読むから一緒に読もう」というのが良いのではないかと考えましたが、それなら僕にとっても何かが得られるものがいいわけです(利己的過ぎる。。。)。

ちゃんと息子とも相談した結果、今回選んだ本がこの「Who Was Thomas Alva Edison?」です。

 

本書は、アメリカの小学生低学年~中学年向けに書かれたシリーズの一冊です。僕自身、英語のレベルが判定できるほどではありませんが、きわめて平易な構文と言葉で書かれていると思います。
それでも、いくつか「?」という単語は出てくるので(僕のレベルの問題)、そんな時はやはりKindle版が便利ですね。辞書を引くことの大切さも理解はしていますが、設定さえしておけば簡単に単語の意味が出てきます。


子供向けに書かれた本とはいえ、世間的に有名な「発明王」としての側面をよく捉えたエピソードが押さえられていて、子供がエジソンの概略を知るには十分にまとまっています。ただ、小学校中退でもこんなに凄い功績が残せたんだというのは、大人が読めば色々理解も出来るのですが、子供にはやや危険な香りがしますね(笑)

息子の印象に強く残ったのは、やはりというか電灯の件です。「凄いね、エジソンのおかげだね」と殊勝なことを言っていましたが、たとえそれだけだったとしても、これまで知らなかった「知識」が息子に根付いたのであれば、こうした本を読んで欲しいなと思った親の狙いの一つは成功したと言えるでしょう。


ところで、日本でもあまりにも有名なエジソンの名言と言えば、「天才は1%のひらめきと99%の努力」という言葉ではないでしょうか。
でも、英語で何と言うか、正確に知っていますか? 恥ずかしながら、僕は本書で初めて英語で何と言ったのかを知りました(汗)

Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent (     ).


英語の試験問題で出てきそうです(笑)

日本人的に直訳しようとすると、「effort」という単語を入れてしまいそうです。
もしくは、日本語の方を「天才は1%のひらめきと99%の汗」と覚えている方なら、「sweat」という単語を思い浮かべるかもしれません。

しかしながら、正解は「perspiration」です。
inspirationと韻を踏んだ形になっていて、言った内容自体もさることながら、言葉としても格好がいいという意味で名言なんですね。

Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent perspiration.



いまさらエジソンのことなんて…という気持ちが正直なかったわけではありませんが、どんなことであれ、自分の無知を知り、きちんとした知識にアップデートできて良かったです。

子供との読書(一緒に読む、という意味ではなく、一緒の本を読む、ということですが)も、結構いいものです。
普段の仕事では使わない単語も多く、幅広な英語の勉強にもなりますし、お勧めです。


■ 基礎情報

 

Who Was Thomas Alva Edison? (Who Was?)

Who Was Thomas Alva Edison? (Who Was?)

 

紹介文; One day in 1882, Thomas Edison flipped a switch that lit up lower Manhattan with incandescent light and changed the way people live ever after. The electric light bulb was only one of thousands of Edison’s inventions, which include the phonograph and the kinetoscope, an early precursor to the movie camera. As a boy, observing a robin catch a worm and then take flight, he fed a playmate a mixture of worms and water to see if she could fly! Here’s an accessible, appealing biography with 100 black-and-white illustrations. 

■ 編集後記


このWho was?シリーズは、そのほかにチャールズ・ダーウィンアルバート・アインシュタインレオナルド・ダ・ヴィンチガリレオ・ガリレイと買って読んでいて(もちろん、息子も一緒です)、この後は、スティーブ・ジョブズなど読んでみようかなと思っているところです。

ちなみに、我が家は僕の仕事の関係で東南アジアに数年住んでいますし、息子も日本人学校ではなくインターナショナルスクールに通っているので、環境としてはやや特殊です。学校で「毎日30分読書する」という宿題が出ていますが、逆に日本的な宿題がほとんど出ておらず、子供が読書時間を無理やり確保できるという事情もあります。
本書は、英語力的には中学3年生くらいであれば読めると思うのですが、そうすると内容的には少し幼稚に感じられてしまうかもしれませんね。

ちなみに、今息子が面白がって読んでいる本はこちら。 

Invasion of the Overworld: Book One in the Gameknight999 Series: An Unofficial Minecrafter's Adventure

Invasion of the Overworld: Book One in the Gameknight999 Series: An Unofficial Minecrafter's Adventure

 

やっぱり冒険物がいいんだね(汗)